題名が有名な本ほど、読む気がうせてしまうことってありませんか。
現在、夜は短し歩けよ乙女という本を読んでいます。
今まで題名を何度も耳にしたことはあったのですが、読む機会はありませんでた。
日本語を上手に操ることができる人が全力でふざけて書いた本だと噂で聞いていたのですが、まさにその表現がふさわしいと思いました。
本の内容を一言でいうと、
天然な乙女と乙女のことを好きなのだが一向に気づかれない先輩との擦れ違いラブーストーリーです。
とはいえ、登場人物の感情に共感してキュンキュンするような要素は一切ありません。
第一章は夜の繁華街で乙女が個性的な人々に出会う話
第二章は登場人物たちが古本市で目当ての本を見つけようと奮闘する話
第三章は乙女と先輩が通う大学で行われる学園祭で巻き起こるコメディー
第四章はまだ読んでいません。
本をよく読む人もそうではない人も楽しめる一冊だと思うので、気になる人はぜひ読んでみてください。
(すでに読んだことがある人も多いのかもしれませんが)
森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」原作特設サイト | KADOKAWA
私が印象に残っている文章を紹介します。
「本を読んでいる姿が魅力的なのは、その本に惚れ込んでいるからに違いない。恋する乙女は美しいという。しかし薄汚い古本風情が彼女をたぶらかして、いったいどうするつもりであろう。古紙のくせに、と私は憤った。(中略)そんなやつを読む閑があったら、むしろ私を読みたまえ。なかなかオモシロイことが色々書いてあるよ。」
森見登美彦 夜は短し歩けよ乙女 角川書店 2006年 第二章 深海魚たち
p80
追記
おともだちパンチという言葉の破壊力。
パワーワードというのでしょうか?